屋根の色

 

カネコアヤノさんのライブに行ってきました!

 

大阪を抜けてはじめての地でのライブに行くために(大阪の日程で行ける日がなかった)少しずつ作戦を練るも、ほかの衝動に駆られて想うがままにすきにうごいた日でした!

=倉敷でゆっくりする予定が、意外とすぐ香川に行けることがわかりほとんどうどん食べてた

=日帰りなので結局倉敷あまり観光せず

 

そんな想像と違ってばたばたしてたのしい行き当たりばったりの旅の締めくくり、その一番の目的が、カネコアヤノの弾き語りライブ 単独演奏会2022春

 

 

旅先、食べもののことすきな音楽と写真のことしか考えてないわたしに付き合ってくれる彼氏、そして運転してくれて、ふらーっと気になるところ行って、ライブもいっしょに来てくれて、そんなふわふわした気分で迎えたライブ

 

 

そもそも、

劇場とかホールがすごく苦手で、薄暗い空間にいるとどうしてもねむたくなってしまう…

昔から学校行事でホールに座ってると、どんなに抵抗してもねむたくて、それこそ最後の数分は耐えられるけれど途中ごっそり聞いてなかったり、

自分が行きたくてたのしみにしてたものでも薄暗いホールになると、睡魔がどうしても……

それがかなしくて、

 

でもどうしようもなくて、

そういうときに絶対に気持ちが不安定になって、なぜなら寝起きは判断能力が低くて精神がぐらぐらになるから

 

そんなホールへのゆらぎを持っている中、

さらに基本的にあまり行かない弾き語りのライブ

 

なぜならわたしはどのアーティストでもバンド形式のほうがすきだから、楽器の迫力と広さがすきだから

でも、カネコアヤノの弾き語りは行きたいと思って、チケットを取りました

 

 

いざライブがはじまって、やさしい光に包まれるうたと空間に身を委ねると、どんどんじぶんの身体が前に前に吸い込まれる気がして、

ふわふわと意識がいろんなところに往来してて、

 

わざわざ遠方まできてふわふわと彷徨ってる自分に悲しくなったけれどこんな贅沢な気持ちも簡単にできるものじゃないから、たまにはいいかなと思って、少しそのままにしてた

そうしてると、いろんな気持ちも湧き上がってきて、この旅もたのしかったし、行きたかったカフェとかたべたかったものとかもなかなかむずかしかったけれど、でも自由にゆっくり回ることができたのはほんとうにありがたいなぁと思って、

 

いままで弾き語りライブは靖子ちゃんの中野サンプラザでのライブぐらいしか無いかなぁと振り返ったり、

あの頃といまと、聴く音楽が変わったのはなぜだろうと思ったり、それでもふたりともパワーはすごいから、やっぱりぶれないかっこよさ可憐さがある人はかっこいいなとふたりを尊敬したり、

それでも靖子ちゃんのライブではいつも号泣してたのに、今回はあまり泣かないなぁとも思いながら、

 

そんなことを考えながら聴いてたら、

わたしが2つまえの秋のその頃にハマってた「ごあいさつ」という曲を歌ってくれて、

「消えた栞の行方も気にならないな 新しいものを買いに行こうよ しあわせだよ いま となりの君のまつ毛がおちるのを 見逃さなかったよ」

って歌ってて、

たのしかったこととかがスライドショーみたいに少しずつ浮かんできて、瞬きしたら見逃しそうなくらい小さなひとつひとつがこんなに、自分にとって、

カネコアヤノが魂を削ってうたうステージを見ながら、そう思ってたら、「燦々」のイントロが聴こえて、あぁすきな曲だなぁと思ってたら「しっかりとした気持ちでいたい 自ら選んだひとと友だちになって 穏やかじゃなくていい毎日は 屋根の色は自分で決める」っていう歌詞がいつもより深くひびいて、「胸がつまるほど 美しいからぼくらは」で一気にすべてがぜんぶが肯定された気がして

 

どうしても感受性がいつもより豊かだから、あいまって涙がぽろぽろ出てきちゃって、

途中カネコアヤノさんも涙声で歌ってて、弾き語りだとこんなになにも隠せなくなっちゃうんだなと思いました、なんて素敵な曲をこの方は作ってくれたんだろう

 

 

まさかのそれが最後の一曲だったので思ってたよりも明転がはやくて、ぽろぽろ泣くところを見せられず違う方向を見る不自然なわたし、

ライブおわって、いつもなら「たのしかった〜!すごかった〜!」とか言うのに放心状態でなにも言えないわたし…

明らかにいつもと違くて、

 

18時開演だったから外にでると真っ暗で、月がとてもとても細くてそれをみて「お月様ぜんぜんないね!笑 あ、ちょっとしかないって言った方がいいか…!」ってなんか変なことを言って泣きそうになって、

わたしが小さな段差に転びそうになったのを咄嗟につかんでくれた彼氏が「段差こわかったね」って言ってくれるやさしさでちょっと涙でて、

帰りもずっと情緒が行方不明になっちゃってふわふわしてた

 

ここまでひびくライブ久しぶりで、とてもたのしかった、あ、もうちょっとがんばって生きてみようかなって思えた、

ここまでぐらぐらになったのもひさしぶりだったから、なんか懐かしかった、ぐらぐらになるのはあんまりよくないけど、

 

またライブ行きたいな、新曲もたのしみだし、

奥山由之さんが写真集をつくってるらしい、とてもとてもたのしみ